治療の手順が決められている歯周病治療

img059-2.bmp

 上図は歯科医師会から会員に配付された資料で、患者さんへ歯周病治療についての流れを説明する際に利用できるようまとめたものです。

 この流れは保険診療で歯周病治療を行うときに必ず守らなければならない手順で、これ以外の歯周治療の進め方は認められていません。
 もし、この『 ↓ 』の流れを飛ばして先に進むなら、飛ばしたところからその先にある全ての治療費請求は認められなくなってしまいます。従って、日本中の歯科医院が保険診療で歯周治療を行う場合、例外なくこの矢印の順に治療を進めるしかありません。

 例えば、「歯石を取って欲しい」という主訴で初めて来院される患者さんがいます。この時患者さんは初診という【黄色い囲み】の部分に該当します。 歯石を除去する治療行為は、上図の中の【青い囲み】部分にある『スケーリング』です。
 歯石が付いてるのは見れば分かるのだから、それを取るだけで良いのではないですか?と思われるかもしれませんが、【黄色い囲み】と【青い囲み】の間に【ピンクの囲み】があることに気づいたでしょうか。そこには『検査』という文字が記載されているのが読めると思います。
 
 そうです。『検査』をしなければ次の『スケーリング』が行えない決まりなのです。

保険診療では
 全ての歯科医院はこの検査をしなければ歯石を取ってあげることは出来ません(医療費の請求が出来なくなるため)。
 全ての患者さんはこの検査を受けなければ歯石を取ってもらえません。


 歯周治療は『検査→処置→検査→処置→検査』という順番で進みます。『処置から次の検査に移るにはおおむねこの程度の日数を開ける』といったガイドラインも決められており非常にシステマティックに行われる治療です。
 治療の流れが確立している点はすばらしいことであると言えますが、歯石を取るのに検査が本当に必要か?(医学的妥当性があるのか?)と思う様な小児のケースなどでも、画一的なルールの中で対応しなければならないという矛盾があることも事実。(それが保険診療だと言ってしまえばそれまでですが)

 「調べなくても分かる(目で見えている)んだから、いちいち検査なんてしないで歯石だけ取ってくれ」という患者さんもごくたまに来院されますが、患者さんが保険診療を希望されるならそのルールに従っていただくしかありません。

 「歯石を取るのに検査なんてされたこと無いわ」と言われる患者さんにもお会いしますが、それはありえません。保険診療の取り決めで、検査せずにスケーリングを行っても医療機関に医療費が支払われないからです。ですから歯周治療を行うならば、歯科医院は検査の費用を必ず請求します。
 通常は医院側から検査結果の報告含めて何かしらの説明があるかと思いますので、知らない、気づかないは恐らく無いはずです。それでも不安に思われる方は、スケーリングの前か同日に歯周組織検査の名目で治療費を請求されているはずですから、明細書の内容をご確認ください。不明な点は、ご請求のあった医院に問い合わせると良いでしょう。

 

 歯周組織検査ってどんな検査?歯周治療の中に『手術』というのがあるけどこれっていったい何をするの?と思われる方は下の『詳しくはこちら』を押して下さい。